ニーチェ

こんにちは!!
s-Live 東京つつじヶ丘校の宮岡です。

前回までは、キルケゴールの考える「絶望」についてのお話でしたが、
本日からは、その少し後に登場するニーチェのお話です。

ニーチェという名前は聞いたことがあるかもしれません。

あの有名な、「神は死んだ」という言葉を遺した人物です。

なぜこれほどまでに彼は有名なのでしょうか。

それは、彼こそがそれまでのヨーロッパにあったキリスト教の倫理観に止めを刺した哲学者と
いわれるからこそです。

彼はどのような考え方なのかを知る前に、彼がどのような人生を送ってきたのかをお話させていただきます。

彼はザクセン(ドイツ)という地域の出生でした。

彼は幼いときに、父大家と弟を亡くしています。
また、男手のなくなった家族は、親族を頼り、父方の祖母とその兄のところへ移住します。

ニーチェはとてもまじめな性格であったらしく、こんなエピソードがあります。

彼が学校から帰ろうとしたときに、にわか雨がふってきたそうです。

周りの友達はかさもなく、走って帰ったそうですが、
ニーチェはハンカチを頭の上にのせ、歩いて帰ってきたようです。

家に帰ると、ずぶぬれのニーチェを見て母親は、

「なんで他の子たちと同じように走って帰らなかったの??」

と質問すると、

「学校では登下校で走っちゃいけないルールになっているからね」

という返答をしたようです。

さぞかし、お母さんは子供の将来を心配したことでしょう。笑


そんな真面目なニーチェは、学校での成績もよく、
名門のプフォテルタ学院に特待生としてスカウトの手紙が届き、
大学もボン大学へと進学しています。

さらにはその後も大学教授としになります。

そして彼はこれらの人生の中で、常にその知性を賞賛され続けていきます。

そんな秀才であったニーチェには、尊敬する二人の人物がいました。

ショーペンハウルヴァーグナーです。

この二人への崇拝にも近い尊敬は、彼らが社会的に成功するにつれて
社交性を発揮していくとともに、終わりを告げていきます。

インディーズのバンドがデビューして、
メディアに出るようになると熱が冷めてしまうようなものでしょうか。

とにかくここからニーチェはあらゆる友人との縁を切り、孤高を目指すようになっていきます。

このあたりからの彼の著書は、非常に難解になっていき、
読者のことなど何も考えていないのではないかというレベルまで達していきます。

このような人生から、彼はどのような哲学を見出すのでしょうか。

次回の私の担当のときに、そのお話をさせていただこうと思います。