死に至る病

こんにちは!!
s-Live 東京つつじヶ丘校の宮岡です。

前回は、キルケゴールという人物が、その育った環境や自らの出生から、
非常にネガティヴな思考の持ち主であったという話をしました。

彼の面白いところは、苦難がほかの人よりも多そうな割に、
乗り越え方がとても上手なことです。

彼は、周囲とあまりにも異なる境遇を歩んできたために、
己の境遇について、とても深く思考します。

彼は理想と現実の間で、人間が揺れ動くからこそ、絶望があるのだと考えます。

一般的に絶望とは、何か思い描いたものを実現できなかったときに登場するものだと思います。

しかし、キルケゴールが言うには、絶望というのは、
自分にとって実現できないはずの「理想」を思い描いたところで始まっているというのです。

つまり、自分が「無理そうかもしれない」と思ったことを実現しようとすることこそが
人間にとっての悲劇であるという考え方です。

表面的にこの内容を見ると、
「やっぱりネガティヴだ」と思われる方が多いかもしれません。

しかし、私はこの内容の裏を返せば、
どんな目標に対しても「できる!!」という自信があれば、
人は絶望なんてしないということではないかと感じました。

もちろん、「うまくいかないこと」はありますが、
それを失敗ではなく、「うまくいかない方法がわかった」とできるかどうかが、
その人の絶望にかかわってくるという話なわけです。

そしてこの絶望を、キルケゴール死に至る病と表現しました。

そしてキルケゴールはこうも言っています。

「医者なら完全に健康な人間などという者はおそらく一人もいないと答えるだろう。
 人間というものを本当に知っているなら、少しも絶望していない人間など、
 一人もいないと言うだろう。」

「絶望」を絶対にしてはいけないという話ではないというところからも、
彼がただネガティヴに、高望みをしてはいけないという主張をしただけではないことは
伺えます。

また、このような言葉も遺しています。
「可能性を与えれば、絶望者は、息を吹き返し、彼は生き返るのである。
 なぜなら、可能性なくして、人間は呼吸することができないからである。」

みなさんは、絶望をどのようにとららえますか??

また、キルケゴールの言葉をどのように受け取りますか??

 


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