アイデンティティ
こんにちは!!
s-Live東京つつじヶ丘校の宮岡です。
本日は、映画『トイ・ストーリー』の話です。
自分が映画を好きになったのは、小さい頃にこの作品を見たからというくらい、
『トイ・ストーリー』は自分にとって大きな作品です。
いまのところ、1,2,3で一応完結という形になっています。
4も作られるという噂がありますが、
自分的にはあってもなくてもどっちでもいいです。
蛇足になるんじゃないかという心配で言えば、
基本的に『トイ・ストーリー』は
毎回同じテーマを異なる人物(おもちゃ)で描いている作品なので、
蛇足という話でいえば、2以降は全てあってもなくてもいいと思っています。
この作品では毎回、
現在のアイデンティティが何らかの形で壊れ、それを取り戻そうと躍起になるが、
競争からは何も生まれない、というテーマになっています。
まさに、ソ連が崩壊し、資本主義が世界基準となり、
新自由主義などが提唱されてきた時代背景にぴったりの作品だと思います。
1の話でいえば、「お気に入り」としてのアイデンティティを持っていたウッディが、
バズにその立場を追われ、「スペースレンジャー」としてのアイデンティティを
持っていたバズがおもちゃとしての現実を突きつけられるところがメインテーマです。
ウッディもバズも、「アンディのおもちゃ」というアイデンティティを手に入れ、
自分の存在価値を見出していきます。
自分のアイデンティティというと、非常に難しいテーマです。
存在意義という言葉に置き換えられるかもしれません。
自分は何者で、何をすべきかという問いに対して、
答えを探そうとする若者は多いです。
自分がまだ子供だった頃に、「自分探し」という言葉も流行りました。
たしかに、ウッディやバズは冒険の中で自分の存在意義を改めて発見します。
ですが、誰から教えてもらったという話ではありません。
状況から、自分で考え出したものが「アンディのおもちゃ」という
アイデンティティなのです。
そしてこれは、月日とともに変わっていくものでもあります。
現に、2ではウッディは「アンティークおもちゃとしてのウッディ」という
アイデンティティを発見し、困惑します。
3では、ウッディのおもちゃたちが「おもちゃ」としての
アイデンティティを再発見します。
自分の存在を知りたくて、全く異なる環境へ言ってみるというのも、
一つの方法なのかもしれません。
ですが、重要なのは、自分を「どう置くか」というところです。
これは、今自分がいる環境でも十分に出来ることです。
小さい子向けの作品であっても、考えようとすれば、ここまで考えられます。
周りの世界を変えるのではなく、自分の見える世界を変えようとしてみるというのが、
何よりも自分を見つめなおすために重要なことなのかもしれません。
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